活用された方の声
VOICE


販売先良し!お客様良し!従業員良し! みんなが喜ぶ包装機導入へ
株式会社和田萬
代表取締役社長 和田武大さん
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1883年(明治16年)創業。

江戸時代から乾物商が集まる大阪・天満で商いをされ、加工工場を八尾市に持つごま専業のメーカー、和田萬様がどのように補助金を活用されたのか、詳しくお聞きしました。

 

 

↑ごまやんカーを見つけました‼ごまやんは和田萬のゆるキャラです。

なんと!明治16年創業。海外展開するごまの老舗メーカー

―貴社の業種内容、活動について簡単に教えて頂けますでしょうか?

当社は明治16年創業の、ごまや穀物等の加工メーカーです。

本社は大阪市北区に所在し、八尾工場は平成14年に建設されました。

令和3年には八尾市南木の本に第二工場を建設し、運営を開始しました。

八尾工場ではごまの焙煎、すり加工、ペースト加工、八尾第二工場では、ふりかけの製造などを行っています。

八尾工場においては有機加工食品の認証や、FSSC22000(食品安全システム認証)の取得、また、海外での取引も行っておりHALAL認証※1も取得しています。

(※1 HALAL認証…宗教と食品衛生の専門家(ハラル認証機関)がハラルかどうかの検査をしてハラル性を保証する制度。ハラル認証マークのある製品は、豚やアルコールなどの禁止されている成分が一切含まれていないことを保証するだけではなく、その製品が製造環境・品質・プロセスを含む全てがイスラム法に則り基準をクリアしているという意味があります)

↑様々な認証を受けておられる和田萬様。また、農林水産省より「食品の輸出に係る取組」が表彰されています。

 

―今回の補助金をどこで知ったのですか?

「八尾市ものづくり集積促進奨励金※2」を利用させていただいた時に、八尾市の方からご紹介いただきました。

ものづくり奨励金以外に、このような補助金制度があると初めて知りました。

(※2 八尾市ものづくり集積促進奨励金…八尾市内の工業系地域内で、新たに生産活動等を行なうことを目的として工場等を立地(建築、購入)する製造業者を支援するために、当該工場等にかかる固定資産税の一部を、奨励金として、最長5年間交付する制度)

↑取材中もごまの風味豊かな香りが漂っていました。

ヒトの目では限界が…

―今回の補助金を活用いただいた背景をお聞かせ願えますでしょうか?

いりごま分野の市場規模は約300億円で、食品業界においては令和3年6月からHACCP(衛生管理の国際的な手法)義務化に伴い、食品安全への強化が急速に進んでおり、食品の安全を担保しておかなければ、供給をストップされるリスクがあります。

当社では2018年からFSSC22000認証という、HACCP管理を含めさらにアップグレードした認証を取得しており、衛生レベルや品質管理、およびクレーム防止等の取り組みを継続しています。

しかし、昨年BtoBで大袋を供給している主要販売先のリパックメーカーから、糸くずが混入しているとのクレームを受けました。

原因を調査した結果、ポリエチレン袋に袋詰めされたいりごまやすりごま製品を紙袋に入れ、この紙袋の開放部をミシン掛けにより封止する包装工程において、ミシン糸のくずが紙袋の中に落下することが判明しました。

これまでも目視検品を行ってきましたが、微小な糸くずを目視検査することは、時間を要し生産性の低下をきたします。早急に改善を行う必要がありました。

↑これまでのミシン糸を使った包装機では、糸の切れ端が混入してしまうことがあった。

そして、新方式の「熱シール式包装機」を導入へ!!!

―なるほど、これまでの包装方法を変えられたのですね?

はい。糸くずの混入を無くすには、糸を使わない新方式に変更するのが最良であるとの結論に達し、外袋を熱シール式の包装機でシールする方法を選定しました。

包装工程は、まず、ごまが入った内側のポリ袋を輪ゴムで閉じ、外袋に入れます。外袋を、ベルトコンベアに乗せて熱シール式包装機の入り口にセットします。

外袋はコンベアで自動的に送られながらシール式包装機に入り、上部の開放口が機械で自動的に折り込まれてテープが施されます。

そしてテープに熱が加えられ、溶着成分が溶けてシールされます。

↑今回導入された熱シール式包装機。

販売先良し!お客様良し!従業員良し!

―補助金を実際に活用してみた結果、よかったことについて教えてください。

包装機を導入することで、近江商人の三方良し!のように、販売先、お客様、従業員にそれぞれにメリットが生じました。

まず、品質向上を図ることができ、ミシン糸を使用しないので異物混入のリスクが減りました。品質が安定し販売先からの信頼を獲得し、供給拡大にも繋がりました。また、お客様へ安心できる食品の提供ができ、販売先、お客様ともに喜んでいただいております。

次に、生産性向上に繋がりました。

これまで多くの時間を要していた目視検品ですが、熱シール式包装機だと、その工程が減りました。また、ミシンの場合、袋の折り込み具合の調整など、ミシンの熟練技術が必要ですが、導入設備では機械が自動的にガイドで折り込んでくれるので、初心者でも簡単に作業ができ従業員も喜んでおりました。そのほかにミシンに比べて機械音が静かで作業環境が少し向上したという声もありました。

まずは、チャレンジしましょう!

―補助金を検討されている方へのアドバイスや一言、メッセージを頂けますでしょうか。

最初、補助金申請は難しいものだと思っていました。ですが、八尾市の方々、中小企業サポートセンターのコーディネーターの方々が、事業の整理や申請書の書き方を丁寧に教えてくださいました。なので、自分ひとりで抱え込まず、口に出すこと、行動に移すことが大事だと思います!

 

―これからの展望をお聞かせ願えますでしょうか?

個包装のごまや個包装のふりかけを考えています。

食品関係の企業様に使っていただくのはもちろん、お弁当のお供にも気軽に食べていただけるような商品開発をしたいです。そのためには新たな機械の導入も検討していて、その際はまた補助金にもチャレンジしたいと思っています!

Profile

株式会社和田萬
代表取締役社長
和田武大さん
創業1883年のごま専門メーカー。国産ごま取り扱いシェア日本一を誇る。
普段何気なく口にしている「ごま」ですが、実は国産ごまの自給率は0.1%未満で、貴重な1粒なのです。

https://www.wadaman.com/