活用された方の声
VOICE

八尾の街で約50年続く手打ちうどん店「白扇」。老舗のうどん屋さんが現代のニーズに応えるために、 どのように補助金を使い、活用されたのか、詳しくお伺いしました。
チラシをきっかけに、新事業へ。
─ 白扇様のされている事業内容や活動について教えていただけますでしょうか。
国産小麦粉と塩と水だけで作る、昔ながらの機械を使わない製法のうどんと、天然の利尻昆布や煮干し鰹節などでとったお出汁を使ったうどん店です。わたし(克さん)の両親が始めて、いまは家内と長男と三男と一緒にやっています。美味しくて、真っ当なものしか使わない、というこだわりを持ち続けたからこそ、お客様に安心して食べていただき、50年続いていると思います。
─ 補助金活用のきっかけを教えていただけますか。また、この事業はもともと着想があったのでしょうか。
元々テイクアウトのサービスはあったのですが、コロナの事もあったため、通販も行っていきたいと思い、そのために厨房を改築したり、麺類製造業の許可を取得したのですが、通販をやるには今の厨房のスペースには限界がありました。そこで、隣接した自宅の一階が倉庫としてしか使用していなかったので、そこを改築して設備導入することを考えたのですが、リフォーム費用に加えて、ショックフリーザー、真空調理器など多種類の機械を導入するためにかかる設備費用がネックになりました。そんな中、長男が「八尾市がこんなのやってる」と補助金のチラシを見せてくれました、コロナ禍でテイクアウトの重要性が高まっていた時期だったので、申請することにしました。
テイクアウトサービス用のうどんセット。
克さんの長男の貴文さん。 貴文さんが補助金案内のチラシを見たことがきっかけだったそう。
─ 貴文さんの教えてくれたチラシがきっかけだったんですね。
「意欲ある」と書かれていて、意欲ならあるぞ!と思って(笑)
最初から八尾市立中小企業サポートセンターの方も、意欲を感じてくださり、助けていただきました。
─ 補助金を具体的に何に活用されましたか。
マイナス40度で短時間で冷凍できる急速冷凍機(ショックフリーザー)と真空調理機、台下冷凍庫やシンクの購入に使わせていただきました。
テイクアウト、通販事業用に改築した、隣の倉庫。うどんを打っている様子が見えるように窓も設置した。
かつての倉庫は専用の厨房としてリニューアル。
今回の補助金を使い導入した真空調理器。いろいろな食材の鮮度を落とさず密閉することが可能。
ショックフリーザーは瞬時にマイナス40度で冷凍することが可能。テイクアウト、通販で購入されたお客様にも、 できたての白扇のうどんを楽しんで頂けるように。
常に、ちょっとずつでいいから進化する。
─ この補助金を使ってみた結果や感想を教えてください。
設備導入のおかげで、お客様に提供するものの質は上がりました。資金面の壁が一番高かったので、今回の補助金にはとても助けられました。ただ、老舗ならではの悩みと言いますか、SNSなどに弱く、通販もまだまだ認知されていない現状のため、今後は発信力もより強化していきたいです。とにかく私たちは小麦粉と塩と水だけで、足で踏んで、作ることを毎日続けてきました。味には絶対の自信があり、この製法は長男たちも受け継いでくれると言ってくれています。この手間暇かけた美味しいうどんを、これからもたくさんの人たちに食べてもらいたいので、今回導入した設備をどんどん有効活用、発信していきたいです。
─ 補助金を検討されている方へアドバイスをお願いします。
まずは相談することだと思います。
最初は目的がはっきりしなくても、相談していく上で見えてくるものがあると思います。
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