活用された方の声
VOICE


懐かしい記憶に響く、商品を。
株式会社加藤数物製作所
代表取締役 加藤康司さん
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これまで培ってきた技術を活かして、一般向けの自社商品を作られている加藤数物製作所様。

今回の補助金をどのように活用されたのか、詳しく伺いました。

 

 

─ 加藤数物製作所様のされている事業内容や活動について教えていただけますでしょうか。

昭和2年に私の祖父が阿波座で創業しました。社名である「数物」というのは、「数学」と「物理」という意味でして、数学や理科系の学校教材を製造・販売する会社です。その他には、学校教材を作っていた技術をベースにして、受託生産を行っています。

 

─ 基本社内で製造を行われているのでしょうか。

以前は材料調達から一貫して社内で製造をしていましたが、1980年代に仕事量が増え始めた時期から八尾市周辺の町工場さんと協力して製造を進めるようになりました。受託生産についても、弊社でコーディネートし協力業者さんとの連携のもと製品を出荷しています。自社製品についても、材料の調達面では協力業者様にお願いする部分がありますが、加工・仕上げは全て自社で行っています。

 

数学関係の教材が、手作業で作りあげられていく。

 

数学を、身近に感じてもらえる商品。

─補助金を知ったきっかけを教えていただけますか。

八尾市の方からご紹介いただいたと思います。購入型のクラウドファンディングであれば使えるということを教えていただきました。八尾市の商品開発事業である「STADI」というプロジェクトで、八尾市の方ともご一緒させていただいてましたので、そこで私たちの取り組んでいることを知っていただき、お声がけいただいたという経緯になります。

 

─補助金をどのように活用されたのでしょうか。

「STADI」でマッチングいただいたデザイナーの方にご協力いただき、弊社の祖業である数学教材を利用して数学をもっと身近に感じてもらうために立ち上げた新しいブランド「ますのび」の新商品「教授用木製定規せっと(ミニ)」について、クラウドファンディングを実施するための費用に活用させていただきました。クラウドファンディング出品前には展示会にも出展し、お引き合いをいただいていたのですが、新型コロナウイルスの影響で動きづらくなってしまいました。ちょうどその時期にクラウドファンディングの活用を始めていたのですが、後追いでの申請も認めていただけたので大変助かりました。

 

 

 

─どのような経緯で「ますのび」は生まれたのでしょうか。

さんすう、数学にネガティブな印象を持つ方は子供から大人まで少なからずいらっしゃると思うのですが、さんすう、数学は生活の中になくてはならないものであり、もっと身近に感じていただける存在にしたいと常々考えていました。そこで、弊社の創業以来の柱である数学教材や数理模型を活用して暮らしの中に数学を取り込むプロダクトができないかと考え、新ブランド「ますのび」を立ち上げました。当初のプロダクトは木製の数理模型で価格帯も4〜5万円となっていたため、もう少し手に取りやすい数千円の商品を提案しようということになり先生の使っていた大型の定規のミニチュア版を製作ました。東京ビッグサイトでの展示会において、クラウドファンディングサイトの担当者に「出してみませんか」とのお声がけをいただき出品することになりました。現状、自社のECサイト中心の販売となっているのですが、InstagramやFacebookなどのSNSを活用し、さらに認知を高めていきたいと考えています。実物を手に取っていただくとその良さをよりお分かりいただけると思いますので、小売店様などでのお取り扱いもいただけるようこれから頑張っていきたいと考えています。誰もが持っている教室での懐かしい記憶にこの商品が響いて使っていただけることを願っています。

 

 

 

 

多くの人に、見てもらえる機会を作る。

─ 補助金を活用して、良かったことなどあれば教えていただけますか。

クラウドファンディングの手数料の部分を補助していただいたのですが、とても有り難かったですし、助かりました。会社の規模が小さいと、あまりお金をかけてやるということも難しいので、そういった点でもこの補助金をご紹介していただいてよかったと思っています。

 

─ 今後、補助金を活用される方にアドバイスなどありますでしょうか。

例えば、クラウドファンディングのように、意欲がありチャレンジしていきたい方にとっては、とても使ってもらいやすい補助金だと思います。何かやってみたいというアイデアがある人は、ぜひ補助金を活用して、多くの人に見てもらえる機会を作ってみてはどうでしょうか。

 

Profile

株式会社加藤数物製作所
代表取締役
加藤康司さん
算数・数学教材・教具及び関連プロダクトの企画・製造・販売を行う。
ものづくりを通じて様々なかたちでの社会貢献を続けています。

https://www.k-subutsu.com/