活用された方の声
VOICE

「高齢者の未来にとびっきりの笑顔と感動を添える」を経営理念に八尾市内でデイサービスから小規模多機能ホーム・サービス付き高齢者向け住宅まで運営されている株式会社あぷり様。
今回は、株式会社あぷり様がどのようにして補助金を活用されたのか、詳しくお聞きしました!
高齢者にとびっきりの笑顔と感動を
―貴社の事業内容や活動について教えてください
八尾市内にてデイサービス・サービス付き高齢者住宅・小規模多機能ホームなどを含めた6つの施設を運営しています。そして、自立支援型介護の実現を目指して、ご利用者様の意思を尊重し、「高齢者の未来にとびっきりの笑顔と感動を添える」を重視する理念型運営を行っています。
理念型運営とは、経営理念の「高齢者の未来にとびっきりの笑顔と感動を添える」を軸に、利益とともにご利用者様の方の思いの実現を追求する運営ですね。
価値を創る行動として、ご利用者様に「役割」を任っていただくこと。これは、ご利用者様に掃除の手伝いや炊事の準備などの役割を任ってもらい自主的に行動していただくことにより、施設で無気力に「お世話をしてもらう」のではなく、居場所やいきがいとなる場を創り出しています。さらに月に1回、レク委員会の会議にて決定されたレクリエーションや、ご利用者様からの声であがったイベント、他業種の企業の方と協同でのイベントを開催したりしています。昨年は、ご利用者様から甲子園で阪神を応援したいとの希望があり、みんなで行ってきました!
↑実際に甲子園に応援に行かれた際のお写真です。
「あぷり+セレッソ大阪=可能性の拡大」
―なぜJリーグのセレッソ大阪とオフィシャルパートナーを締結したのですか?
弊社の経営理念を具現化しようと思った時、ご利用者様がリハビリを頑張った先には何があるのかと考えました。その時に、セレッソ大阪と連携してご利用者様がエスコートシニアとフラッグべアラーとして参加ができれば、これからも目標を持ち、楽しくリハビリを頑張れると思いましたね。実際に、92歳のご利用者様に「フラッグべアラーとしてピッチに立ってみませんか」と提案してみたところ、意欲的にリハビリを取り組まれ更には、お一人で自発的に歩行練習をされたことにより、フラッグべアラーとしてピッチに立ち続けられた光景には感動いたしました。そのご縁もあり、セレッソ大阪のホームスタジアムにある「ヨドコウ桜スタジアム」にて、春と秋に施設のレクリエーションで使わせていただいております。
海外人材による介護業界革命!?
―インドネシアにて現地の大学と提携して、事業を行うそうですが、どのような事業内容で、なぜインドネシアに着目をされたのですか?
まず、この事業はインドネシアにて日本語と日本の介護などを学ぶコースを現地大学と提携します。これは、日本が少子高齢化・超高齢社会となり、介護を必要とする高齢者の方々が増える一方、介護業界には成り手がおらず人材が不足している課題があります。そして、インドネシアに着目した理由としては、世界第4位の人口を誇りますが、目立った産業が無く若年層の働き口がない。平均年収が日本円にして約40万円という状態です。
実際にインドネシアを視察したのですが、日中に軒先や路上で働き口が無い若年層の方々が溢れていたことには衝撃を受けました。そうした相互の課題を解決するために、インドネシアの大学で四年間日本語を学んでもらい、「日本語能力試験」でのN2レベルである日常的に使われる日本語を理解し、日本の介護技術を身に着けてもらった状態で介護会社を斡旋するまでがこの事業の取り組みとなっています。
実際にインドネシアから来られた方がいるのですが、性格も温厚で仕事に対しての吸収力・向上心がとても高いですね。働き始めて2日でご利用者様の名前を完璧に把握していたことにはとても脅かされました!
↑代表取締役がインドネシアでプロモーションされているご様子です。
同じ理念を持って働くにどうすればいいか?
―補助金を活用して行った事業について教えてください
大きく言うと株式会社あぷりのスタッフが同じ方向を向き、同じ考えで働ける環境づくりに使わせていただきました。具体的にはホームページの改変や「CULTURE BOOK」(企業理念や考え方などを詳しく記したもの)、新しい名刺のデザインなどコーポレートブランディングに使わせていただきました。これまでも企業理念に対してスタッフが同じ思いで仕事をしてくれていたと思いますが、企業理念をかなえるためのプロセスや方向性が十人十色。新入社員などの若手が先輩や上司から言われることが人によって違い、どうしてよいかわからないという状況になっていました。そこで「CULTURE BOOK」をつくることで過去を振り返り自分たちの考えや気持ちを再確認し、それを共有することでスタッフ全員が同じ考え方で同じ方向性を持って仕事に取り組むことができるようになりました。そのほかにもスタッフを採用する際にも、弊社の考えに合う人を選べるようになるなど様々な効果が得られました。また補助金を少し利用して株式会社あぷりのデザインも一貫性を持たせました。社名の由来となっている梅のロゴを使用し、施設ごとに合う色を選び、色で施設を区別できるようにしました。こうすることでよりスタッフの一体感や考えの定着にもつながったと思います。
↑CULTURE BOOKや新しくデザインした名刺や封筒等。コーポレートカラーであるピンク色が綺麗です。
←ゼネラルマネージャー
和多田 憲さん
広報部ディレクター →
白川 浩一さん
「新しい人生」を業界の当たり前に
―今後の展望について教えてください
今後の大きな展望としては「あぷりが介護業界を変えたい」と思っています。具体的には、介護施設と聞くと気落ちしてしまう方が多いように思います。しかし、あぷりではこのような考えを「施設の入居は新しい人生の始まり」という風に変えたいと考えています。介護施設と聞くと掃除・炊事・洗濯をスタッフがやるなど、ご利用者様はただゆっくりと過ごすというイメージがあると思いますが、あぷりではご利用者様にも食事の配膳や掃除などできるところはやっていただきます。ご利用者様も自分の仕事があるということが自分の居場所になります。それだけでなく、弊社では野球観戦など様々なご利用者様の方の意見をかなえるべくスタッフが考えて動きます。そうすることで楽しくかつ自分の居場所があるという安心感からご利用者様が明るく楽しい「新しい人生」をスタートすることができると思っています。そしてこれが、介護業界の当たり前になるように広めていきたいと思っています。
八尾を共に盛り上げましょう!
―補助金を検討されている方へのアドバイスをお願いします
補助金は八尾市の限りある財源からいただくものなので、八尾市とwin-winの関係でないといけないという風に思っています。補助金をいただいて自社の利益だけのために使うことも、もちろんできると思います。しかし、それでは八尾市の発展や住民の方の利益にはなりません。八尾市の財源をいただくのですから地域社会に直接的に役立つことに使い、ともに地域を活性化させ、より発展した住み良い八尾にしていきましょう!
(今回、八尾市にインターンに来てくれた学生さんが取材に初挑戦しました。取材・記事の作成、お疲れ様でした。また、インターン学生を受け入れてくださった株式会社あぷりさま、ありがとうございました!)
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