活用された方の声
VOICE

八尾市高砂町にて花屋 兼 農業をされているshimizu gardenさま。
自社生産の切り花で作られる花束は新鮮そのもの!
お花のサブスクやフラワーアレンジメント教室も展開されています。
shimizu gardenさまがどのように補助金を活用されたのか、詳しくお聞きしました。
(写真向かって左が清水さん、右が渡邊さん)
生産現場・生産者の顔が見える花屋を目指して
―素敵なお花屋さんですね!
清水:ありがとうございます。
自分たちが育てた農業生産物をお店で販売していて、自分が就農してから20年が経ちます。20年の切り花生産経験の中で、200種類以上の品目を育ててきており、自家栽培の花束を目指しているため、常時数種類の切り花を生産しています。
そのため、フットワーク軽く流行りの品目を栽培する技術があり、最先端のお花が揃っています。
中核都市のマーケット内で農業生産を行っているため、生産者の顔や栽培圃場を直接見てもらえることで、安心、安全をどこよりも感じてもらえているのかなと思っています。
また、当農園では、これまで都市部における花農家として「花の栽培」と「体験を交えた販売」に注力してきました。具体的には、農園で摘んだ花を使用したワークショップや、顧客に現地へ来ていただき、生産現場・生産者の顔が見えるブーケのサブスク販売といった内容です。
また、SNSを活用し、成長過程や栽培工夫を発信することで、強いファンづくりにも努めてきました。
↑農園では四季折々のお花や野菜を栽培
「女の子にモテたかった」ただそれだけ
―お店の外観、内装、そして作品にも清水さんの個性がキラリと光っていますね!フローリストとして長年やってこられて、こういったセンス、技術はどうやって磨かれているのでしょうか?
清水:う~ん…センス…技術…、よくわかりませんが、ずっと「女の子にモテたい」と思ってやってきました。
渡邊:(笑)!
清水:もしセンスがいいと思ってもらえているなら、その信念がカタチになって、評価いただいているのかなと。
渡邊:大事な信念ですね!
↑朝、農園で収穫したお花を使ってのアレンジメントは新鮮そのもの
みんなが笑顔になる野菜、さつまいも
―補助金を活用して行われた事業が、「さつまいも栽培事業」とのことですが、さつまいも栽培事業に至った経緯を教えてもらってもよろしいでしょうか?
清水:今回の事業の提案者は渡邊さんなんですけど、キッカケは3年前に「農業させてください!」とSNSでメッセージが届きましてね…。会ったこともない人からいきなりSNSでそんなこと言われても…なんですがとりあえず話を聞いてみようと。話を聞いてみて、なかなかガッツのある夢にあふれた青年だなと感じて「じゃあ一緒にやってみよう」と言いました。
渡邊:ありがたかったです。やりたいという気持ちがあっても、それを実現することができる「場所」が必ず必要でしたから。場所を与えてもらって、この事業を成功させたいと強く思いました。私が農業を始めたキッカケはシンプルで、「採れたての野菜が食べたい」からです。
そして、なぜさつまいもなのかといわれると…さつまいもおいしいじゃないですか、みんな大好きで、怒りながらさつまいも食べるって無理でしょ?みんなが笑顔になる野菜ですよね。後は、栽培難易度も比較的低いといわれていてリスクヘッジの意味もあります。また、大阪府内には1000本のさつまいも苗を植える農家がないと言われています。当農園では、昨年5月より2500本の栽培を開始しております。大阪でのさつまいもって、「馴染みだけど、身近じゃない」。なので、大阪、八尾において、身近な野菜にしたいと思ったんです。
補助金で作業時間が17分の1に!空いた時間でイベント開催
―清水さんと渡辺さんの出会い、そしてなぜサツマイモなのか素敵なキッカケがあったのですね!今回補助金を利用していただいたのは「掘り取り機」ということなのですが、掘り取り機を導入してどのような効果があったのでしょうか?
渡邊:さつまいも栽培において要する作業は、主に「植え付け」「つる返し」「収穫」の3点です。その内、収穫が最も重労働かつ時間を要する作業となります。
掘り取り機がない場合、スコップで一苗一苗掘り起し土を柔らかくした後で、手でかき分け収穫をしています。
掘り取り機を導入すれば、機械で一気に土を柔らかく掘り起こすことができるため、後はさつまいもを苗ごとまとめて引き抜くだけで済むようになります。作業時間にして約17分の1ほどの短縮効果を見込むことができました。そしてできた余暇時間を活用して、付加価値の高い農業を実現するための収穫イベントを行いました。企画・集客に十分に注力することができ、9月~11月の期間内で10回の収穫体験開催・来場客数100組以上、参加者合計300人以上を動員することができました。また営業活動に回る時間も確保でき、収穫したさつまいもの販路開発に向けて、大型スーパーや仲卸業者、飲食店への販売も実現させることができました。
↑補助金を利用して購入した掘り取り機。手作業より17分の1の時間短縮となった。
↑できた時間でイベントを企画。300名以上を動員。
↑販路拡大にも成功。大阪、八尾産のさつまいもを身近に感じてもらえるように。
「花と野菜のテーマパーク」にしたい
―補助金活用は収穫イベントや、販路拡大にも繋がったんですね!shimizu gardenさんの今後の展望をお聞かせ願えますでしょうか?
清水:約20年、先代より引き継いだ花農業に取り組む事で、栽培技術と経営体制を培ってきました。本年より新たに取り組むさつまいも事業を当園の起爆剤とすることで、より強固で、より地域を活性化させることができるような、サービス還元ができる体制を築いていきたいと考えます。
八尾市を代表する「花と野菜のテーマパーク」を築き、更には都市農業の新たなモデルとして注目をあつめるような農園に成長させていきたいと考えます。
渡邊:私も、shimizu gardenで培ったさつまいも事業を更に発展させようと思っていて、今、さつまいもの新ブランド立ち上げに向けて動いています。また、焼き芋、さつまいもバター、ワンちゃん用のおやつ等の開発販売にも挑戦中です。
「愛媛のミカン」のように「大阪のさつまいも」と言ってもらえるようにしたいと思っています!
―補助金を検討されている方へのアドバイスや一言、メッセージを頂けますでしょうか。
渡邊:今回自分が行政を利用して体感したことを他の皆さんにも知ってほしいです。申請書の書き方はもちろんですが、「会社の興し方」「商標の取り方」「販路拡大の進め方」等々、無料でこんな手厚いコンサルが受けられるのかと感動しました。行政って、イメージで小難しく考えられがちですが、知らないと損、使わないと損だと思いました。
Profile

「カッコいいお花を見つけるとつい自分で栽培したくなる」と清水さん。毎年種類が増加中。
渡邊さんとの最強タッグでshimizu gardenを「花と野菜のテーマパーク」にすべく、日々新たな企画を発信している。