活用された方の声
VOICE
普段の暮らしには欠かせない、プラスチック製品を作るための機械の部品を製造されている三陽様。 どのように補助金を活用されたのか、詳しく伺いました。
生活に深く関わる部品を製造
─ 三陽様のされている事業内容や活動について教えていただけますでしょうか。
プラスチック製品等を作るための、押出機というものがあるのですが、その押出機の部品を作っています。プラスチック自体ではなく、プラスチックを作るための機械の、消耗品を作っている会社になります。金属を無垢の状態で仕入れて、それを加工していく金属加工業です。すごくマニアックな世界なんですが、かなり技術を要求される世界でもあるので、あまり同業他社がおらず、これを専門でやっている会社というのは日本中でも数えるほどしかいないと思います。製造業は外注が多いのですが、うちでは業務の8割ほどを内製化しています。
─ 普段の生活ではなかなか見ることのできないものを作られているんですね。
そうですね。なかなか見ることはできないのですが、かなり生活に関わりが深いものを作らせていただいてます。ほとんどは自動車や建築資材などのプラスチック製品を作るために使われていますが、プラスチック以外の食品などの製造にも使われているんです。
設備導入によって、提案力が増した。
─ 補助金活用のきっかけを教えてください。
うちは中国にも工場を出しているのですが、一年前のコロナの時に、マスクを多く買っていたので、八尾市に寄付させていただいたんです。その後に、八尾市の方々がお礼を言いに来てくださったのですが、その際に、補助金のことも教えていただきました。私は今回の補助金の存在を知らなかったので、教えていただき、かなり助かりました。
─ 具体的に補助金をどのように活用されたのでしょうか。
成分分析計を購入させていただきました。例えば、今あるものと同じものを作って欲しいという依頼が来た時に、お客様がその部品の材質を把握されていれば良いのですが、把握されていない場合があるんです。また、10年、20年以上前のものですと取扱説明書も残っていない場合もあります。金属は一見材質がわからないため、今までは硬さなどから推測するしかなかったのですが、成分分析計を使うことで材質の目星をつけることができるようになり、お客様の依頼に素早く対応できるようになったことが大きいです。少し特殊な材質になると、材料の明確な名前を出していないこともあり、成分分析をする必要がありました。この場合、分析を外部に委託していたのですが、もちろん費用も毎回かかりますし、製品を渡して、分析して、返ってくるという流れだったので、どうしても完了するまでに1、2週間かかってしまっていたんです。ただ、早く知りたいというお客様もいらっしゃるので、どうにかならないかと思い、かなり前から成分分析計を探してはいたのですが、価格的に導入するかどうか悩んでいたところでした。そこで、この補助金のことを知ったので、活用させていただきました。
今回の補助金を活用して購入された、成分分析計。
─ 導入された設備の特徴や詳細を教えてください。
成分分析のための機械というと、かなり大きなサイズのイメージだったのですが、ハンディタイプもあるということで、導入しました。対象物にこの分析計を当てて、トリガーを引けば、成分を読み取ることができるんです。今までわからなかったことがわかるようになったので、お客様への提案もしやすくなりました。
実際に、成分分析計を使用されている様子。
─この機械を導入されたことによって、良かったことなどありますでしょうか。
プラスチックを成形するときは、様々な素材を混ぜて成形していくので、部品が磨耗してしまうんですね。そんな時に、現状の材質を分析して、他の材質を提案することもできますし、錆びてしまって困っているお客様には、錆びにくい素材などの提案ができるようになりました。提案の幅が広がりましたし、説得力も増したと思っています。提案力が強くなったので、仕事もとりやすくなったと思います。
─補助金を検討されている方へのアドバイスをいただけますでしょうか。
気になっているものがあるけど、費用面で悩んでいらっしゃる方にとって、補助金で一部負担していただけるというのはかなり大きいと思います。自社だけで書類の手続きなどを進めるのが難しい場合などは、八尾市立中小企業サポートセンターの方がかなり手厚くサポートしてくださるので、ぜひ活用されてみては、と思います。