活用された方の声
VOICE


八尾で50年 地域密着主義・接客販売第一主義 まちのおくすりやさん
シグマ薬品株式会社
取締役 黒田 智さん
  • Facebook
  • Twitter

八尾市を中心に、調剤薬局、ドラッグストアチェーンの経営を行うシグマ薬品株式会社さま。

昭和48年、八尾市にて創業し、昭和63年にはシグマ薬品株式会社として法人設立されました。

今回、シグマ薬品株式会社さまがどのように補助金を活用されたのか、詳しくお聞きしました。

 

―貴社の業種内容、活動について簡単に教えてください。

八尾市を中心に、ドラックストア9店舗、調剤薬局を3店舗経営しています。

調剤薬局では、地域のお客様のご利用はもちろんのこと、各種施設と連携し、調剤薬のお届けを行っています。

創業以来、地域密着型・接客販売第一主義で、地域に貢献できる企業を目指してやってきました。

 

―シグマ薬品さん以外にもこの辺、たくさんのドラックストアがありますね。競合相手がたくさんで大変ではないですか?(お邪魔したのはスーパードラッグシグマ八尾高美店さま)

よく言われます。でもお互いそれをわかった上で出店していますから。自社店舗を一定商圏に集中して出店する戦略を「ドミナント戦略」といいます。この戦略をとる企業も多いですよね。でもこのように競合が厳しくなると、差別化を図らないとすぐ潰れてしまいます。シグマ薬品は八尾に生まれて50年。地域密着主義・接客販売第一主義では他に負けてはいないという自負があります。

 

―確かに、従業員のみなさん気さくですよね。あちらでは従業員さんとお客さんとで話が弾んでいますね。

彼女目当てのお客さんも多いです。彼女は化粧品部門を主に担当しているのですが、めちゃくちゃ勉強家なんです。自分で試すのはもちろん、配合成分も調べ、研究しています。

なのでああやって、彼女を訪ねて来てくださるお客様も多いんですよ。

「いつまでも若く、健康で、美しくありたい」という不変のニーズに対して、私たちシグマはドラッグストアが果たすべき社会的役割を真正面からとらえ、健康・医療社会に貢献する企業をめざしています。

その理想を実現する原動力となるのが人材であり、従業員ひとりひとりが「今、目の前のお客様に最大の満足を保証したい」という強い思いを持ち続けることが大事だと考えます。

シグマの販売スタイルは、より適切なアドバイスをお客様に提供することです。

↑笑顔で対応する従業員さん。彼女にアドバイスを求めに来るお客さんも多い。

老舗薬局に大手スーパーの経験を融合

―今回の補助金はどのように知ったのでしょうか?

システム投資の必要性があり、投資負担を軽減する方法を探していたところ、グループ会社の財務担当者がこの情報を掴んできてくれました。

 

―グループ会社はどのような会社さまなのでしょうか?

スーパーマーケットの万代です。2年前にグループ会社となりました。

私もそれまでは万代の管理部門におりました。

 

―そうだったんですね。万代での経営が今このシグマ薬局さんでも活かされているわけですね。

取り扱い商品や店内レイアウト等はスーパーとドラッグストアでは全然違ってきますが、

どのような導線がお客様にとって見やすいか、入ってもらいやすいお店なのか、また接客販売第一主義と徹底した地域密着主義、そこは同じです。

↑「スーパーもドラッグストアも接客販売第一主義と地域密着主義は変わらない」と黒田さん。

仕入れから売り上げまでを一気通貫で管理できるシステムを導入

―今回、補助金を活用するきっかけは何だったのでしょうか?

弊社はこれまで2つの問題を抱えていました。

一つ目は※POSシステムについて。店舗におけるPOSシステムレジスターの機能が不足し、売り上げに関する実績データを望む形で取得できない、非現金売上の対応が手作業になる等の不具合が生じていたこと。また、たびたびPOSレジスターがフリーズして、お客様にご迷惑をおかけすることもありました。更に特売企画等の売価を本部から配信する機能が不全であり、企画販売時や新製品導入時には店舗で多大な手作業が発生していました。

二つ目は※EOSシステムについて。商品の発注(各店から仕入れ先様へ)、仕入れ先様からの納品確認、請求書の突合、といった仕入れにかかわる基幹業務のうち、主要な部分について機能が欠落あるいは不全な状態にありました結果として、多くの手作業が発生し、一部の業務を実施できない状態でした。具体的には日々の納品について確定作業ができないため、仕入れ高を正確に把握できない、発注データがシステムエラーにより喪失することで納品時欠品が頻発する等がありました。

これらの課題解決のために、チェーンストアにとって業務の基幹部分を構成する受注、発注、在庫管理のシステムおよびPOSシステムを整備し、仕入れから売り上げまでを一気通貫で管理できるシステムを導入させていただきました。

※POSシステム…日々の売上や販売した商品データ管理するために必要なシステム

※EOSシステム…現場のスタッフがモバイルなどを利用して在庫状況を確認し、そのまま端末から発注ができるシステム

 

―POS,EOSシステムを導入する上で、目的、目標としたことを教えてください。

売れ筋商品の把握や、どの商品分野や特定商品がご支持いただいているか、またその利益や生産性はどうなっているか、を速やかに把握し、これを売場に反映させること。お客様満足度と経営の効率化を図ること。

また既存のシステムが脆弱で、たびたびお客様や仕入れ先様にご迷惑をおかけしていたことがあり、これをすぐに解消したかったんです。 

お客様に向き合う時間を創出することができた

―実際に導入された結果、どのような効果がありましたか?

営業管理や会計面で必要な数値が簡単、正確に把握できるようになりました。在庫も単品レベルで把握できるようになったので、発注の精度が上がり、欠品抑止のインフラが整備されてきました。また、時間帯別の売り上げや客数が把握できるので、人員の効率的な配置にも役立っています。

また、システム担当者によらずとも、売り上げデータが店別・部門別・時間帯別・単品別に随時確認することができるようになったことから、販売状況の逐次確認と戦術のこまめな立案、店舗生産性の把握ができるようになった。販売促進精度を向上させることができました。

店舗のインフラ整備にあたるシステム投資なので、直接的にお客様にアピールすることが増えた訳ではありません。しかし、トラブルリカバリーの作業や、売価変更登録といった後ろ向きの単純作業が削減されることで、お客様に向き合う時間を創出することができ、よりお客様とのコミュニケーションを図ることができ、お客様ニーズに応えた店舗運営ができました。

↑新たに導入したシステム。

インフラ整備をし、捻出した時間でお客様ニーズに応えた店舗運営が可能に。

相談しやすい、親しみやすい、身近なドラックストアであり続けたい

―今後の展望について教えてください。

今後も、地域に密着したドラッグストア、調剤薬局としての店舗拡大を図っていきます。

ただ、いたずらに数を追いかけるのではなく、質的向上を伴ったものにしていきます。ドミナント戦略を堅持し、相談しやすい、親しみやすい、身近なドラッグストアとして、地域のお客様のヘルス&ビューティーに貢献し、その支持をいただきながら成長しています。

今回補助金を使って導入したシステムは、多店舗展開のために必要不可欠なインフラとなりました。また、社員の接客技術向上、商品知識の習得といった、スキルアップが不可欠になるが、基幹システムを刷新したことで、社員が能力向上の勉強に必要な時間も創出できると思ってます。

↑親しみやすい、入りやすい店舗づくりを目指しています。

(取材時は七夕でした)

 

―補助金を検討されている方へのアドバイスや一言、メッセージを頂けますでしょうか。

市の担当者さま、サポートセンターのコーディネーターさま共に、申請者サイドに立った丁寧な助言やご指導をいただけました。まず気軽に相談してみるところから始めるのが肝要と思います。

 

Profile

シグマ薬品株式会社
取締役
黒田 智さん
管理部門担当取締役として、各店舗の経営管理に従事。
2年前、シグマ薬品が万代のグループ会社となったことをきっかけに、黒田さんもシグマ薬品の管理部門に異動。
スーパーで培ったノウハウを活かした店舗経営を行う。
各店舗に出たときは、黒田さん自らも接客も行う。

https://www.sigmayakuhin.com/