活用された方の声
VOICE
自然災害を経験してから、社内の安心と安全のために尽力されている日本精器株式会社様。
BCP策定のために、どのように補助金を活用されたのか、お伺いしました。
様々な場所で、欠かせない機器を製造。
─ 日本精器様のされている事業内容や活動について教えていただけますでしょうか。
空気を吸い込んで圧縮するエアーコンプレッサーから出る圧縮空気を使って、電車やバスのドアによく使われているエアシリンダーというものを動かしているのですが、コンプレッサーから出た空気で、エアシリンダーを動かすまでにいろんな機器が必要なんです。おもにその機器を作っています。 また、ボタンを押すだけで空気中の酸素分子のみを取り除くことができる窒素ガス発生装置や 圧縮空気中の水分やゴミを取り除き、シリンダーに綺麗な空気を送る除湿機やフィルターなども製造しています。 うちの会社の商品は、工場でしたら空気圧機器を使用するため、だいたいどこでも使われていると思います。 そのほかにも、造船会社や歯医者さんでも使われています。
自然災害を教訓に。
─ 補助金活用のきっかけを教えていただけますか。
八尾市の方に補助金のことを尋ねに行き、教えていただいたのがきっかけです。 もともとBCP事務局を作ろうと思っていて外部の方にお願いしていたところ、この補助金を知り、活用させていただいたというかたちですね。
─ この事業はもともと着想があったのでしょうか。
BCP自体は、自然災害を経験したことがきっかけで考え始めました。 2018年の大阪北部地震の時にかなり会社も揺れまして、外に飛び出す社員もいれば、動けなかった社員もいて。 その時に、「こんな時はどうしたらいいんだ」と思ったんです。 同年の9月ごろには台風21号がきて、窓ガラスが割れ、瓦が飛んできて、テントが飛びそうになったり。屋上にある室外機も全て倒れていました。そんな時に八尾市立中小企業サポートセンターの方から「近畿経済産業局が、BCPに力を入れようとしている」 という話を聞きました。BCPのことを詳しく知らなかったのですが、調べて「これはやらないといけない」と思い、その年にすぐにやり始めました。なので2018年の秋ぐらいからBCPをやり始めています。
─ 補助金は具体的に何に活用されましたか。
BCP策定のための外部コンサル費用に使用しました。具体的には、BCP事務局のチームを作り、「BCP事務局運営手順書」を作成したり、定期的な訓練を実施しています。 さらに、八尾市の補助金の活用とは別で、発電機を買ったり、物が倒れないようについたてを取り付けたり、非常持ち出し用袋を購入したりもしました。今まで取り組んだこともなかったので、社員みんなが喜んでくれています。
BCP事務局のみなさま。
また、こんなのも全社員に配っています。「BCP対応ハンドブック」ですね。 もう少し大きいサイズだったのですが、ご指導いただいて、今の持ち運びやすいサイズになりました。 どこに避難するべきかなどの記載や、いまはコロナ関連の対応方法も簡単に記載しています。
コンパクトでカードケースにも入れられる、常に持ち運びやすい「BCP対応ハンドブック」
毎年改良されている「BCP事務局運営手順書」
社内の意識も、変わり始める。
-BCPを導入されたことで、社員の方も安心されたのではないでしょうか。
訓練をした後は、社員にアンケートをとるんですね。「よかった」と言ってくれる社員もいれば、「もっと緊張感をもってやるべき」などの意見もありました。そういったことからも、社員の意識が変わってきているのかなとは思いますね。 社屋も60年以上たっていて心配なので、費用はかかりましたが耐震の診断をしたりもしました。 また、震度5以上の地震がくれば、全社員にメールが届き、安否確認ができるサービスも導入しています。 そういった部分でも、社員に安心してもらえていると思います。
─ 補助金を検討されている方へアドバイスをお願いします。
八尾市立中小企業サポートセンターにご指導いただき、自社のことを再確認しながら、スムーズに申請することができました。また、不測の事態にそなえて、社員の意識が変わり始めているのも感じることができ、とても良かったと思っています。ぜひ、補助金を使ってみてください。
Profile
60年以上に渡り、お客様の高度なご要望に応え続けて
独自の空気圧機器を作り続けています。