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レポート

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2022-10-14八尾あきんど起業塾・受講生の声 vol.13(後編)

八尾あきんど起業塾2021~出発編~
受講生  北條 芙美 さん
令和4年5月 小児専門の訪問看護「訪問看護ステーション すくすく」を開業

●(あきんど起業塾で)さらに改善してほしいこと
 コロナ禍の影響もあり、受講者同士が仲良くなれる機会が少なかったのが少し残念でした。ただ、同期の方との繋がりは今も続いており、SNSでフォローしあっていたり、同期の方がみせるばやおで開催するワークショップに参加したりしています。

● 開業から現在までの状況
 小児専門の訪問看護は、育児面でのサポートが必要であったり、看護物品が大人用と違っていたりと、参入には一定のハードルがあるため、大阪府内でも10件程度、八尾市内では当社しかありません。その影響もあってか当社の利用者は順調に増えており、現在利用者は13名、さらに月に1~2名程度の新規申込が入っています。当社を利用されるきっかけとしては、インスタグラムを見てという方や、病院からの紹介という方が多いです。病院に対しては当社から営業をかけていますが、病院としても、退院後ケアに対するニーズがあれば、小児専門である当社を思い出していただけるようです。
 訪問看護事業をするにあたっては、従業員が2.5名以上必要なため、現在は常勤4名、非常勤1名体制で営業をしています。上記でも述べましたが、小児看護師の方は貴重なため、当社で働いていただけるのは有難いと感じています。
 子どもは遊ぶことで五感を養い、脳を発達させ、生きることが楽しいということを知り、生きていくうえで必要な力を手に入れます。成長・発達になくてはならないものが「遊び」であるため、当社では訪問看護のケアの中に「遊び」を入れています。例えば9月は運動会イベントとして、訪問先の子どもに玉入れなどをしてもらい、利用者を赤組、白組にわけて競ってもらったり、12月には場所を借りてクリスマス会なども企画しています。当社では「遊ぶ」が仕事になっていますね。

● 開業前にやっておけばよかったと思うこと
 数字に対しては、もう少し早くから勉強しておけばよかったと感じています。経営者とスタッフではやはり立場が異なるため、貸借対照表や損益計算表など、起業を決めた際には勉強し始める方がよいかと思います。自分は友人に税理士がいたこともあり、大変助けられました。
 看護業界では「訪問看護ステーション協会」が主催する研修会があり、そういった場でも勉強させていただいております。おそらく、どんな業種でも似たような研修会があるのではないかと思いますので、そういった機会を活用するのも大切だと思います。
 また、「やってよかったこと」になりますが、やはり「口に出して言うこと」が大事だと思います。自分はそのことを意識するようになってから、どんどん進んでいきました。ちなみに、あまりにもどんどん進みすぎて少し怖く感じた時には、その時に起こった出来事や感じたことを、メモや日記のように残すようにしていました。自分がどんな想いを持っていたのか、どういった出来事に影響されたのかを、後から見返すことができるため、やっておいてよかったと感じています。

● これから開業される方へのメッセージ
 やりたいことを突き詰めていただきたいです。私が夫に言われたことで特に印象に残っているのが「それはあなたがしなければいけないこと?」という質問です。この質問に対してしっかり回答できるということは、想いがあり、覚悟があり、そして周りも見えているということだと思います。併せて、家族のサポートは本当に大切だと思うので、家族の方に対しては、熱意をもって、伝えたいことを明確に、口に出して、しっかりとプレゼンしてください。


※ 北條さんの開業のきっかけ等については、(前編)に掲載しています


写真1
北條 芙美さん(中央)

写真2
訪問看護の様子(1)

写真3
訪問看護の様子(2)

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