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2021-12-20八尾あきんど起業塾・受講生の声 vol.10(前編)

八尾あきんど起業塾・受講生の声 vol.10(前編)
八尾あきんど起業塾20192021 ~実践編(チャレンジ型)~ 受講生
武内 春樹さん

令和2年6月  みせるばやお内チャレンジカフェ「KISSA ZEROICHI」をオープン
令和3年9月  チャレンジカフェを卒業し「KISSA ZEROICHI」を八尾市内に出店


● 開業のきっかけ
 高校を卒業後、寮があるという理由を重視して神戸にある工業系の会社へ就職しました。今思うと、「家を出たい」という気持ち以外に、特に明確な志望動機がなかったのかもしれません。会社ではいわゆる技術職として、品質管理や検査業務に携わっていましたが、平成31年2月に関連会社の営業職へ異動することとなりました。社内の方針である「知見を広げるための異動」であり、数年で元の会社へ戻ることは決まっていましたが、一度離れることで改めて外から会社を見るきっかけになりました。
 また、ちょうど同じ頃に自身に子供が生まれ、家族との時間を考える機会になりました。家庭と仕事でバランスを取ろうとしても、仕事が忙しくなれば自分は間違いなく仕事を選んでしまう。そんな自分の性分を理解していたからこそ、全国転勤も当たり前である今の仕事や会社について、一度立ち止まって考えてみようと思いました。
 今の仕事を続けることが本当に「安定」なのか。足元の状況だけでなく、先を見るとどうなっているのか。5年後10年後に生き生きと暮らしていけるのか。そんなことを考えた時、今と違う未来に光が見えたような気がしました。

● 八尾あきんど起業塾を受講した理由
 自分で新しいことをしたいと考えた時、自分が親と過ごした時間を思い出しました。特に、父親の会社の近くにあった喫茶店に父親と一緒に行き、父親がコーヒーを飲む横でミックスジュースを飲んでいた記憶。そんな「親子の時間」を思い浮かべた時、やりたいことが少し明確になったような気がしました。こんなことを言うと誤解を招くかもしれませんが、もともとコーヒー自体にそこまで強い想いがあったわけではありませんでした(全く飲食経験がなかったからこそ、逆に飲食業での起業に進めたのかもしれません。)。それでも喫茶店を営みたいという気持ちは止まることがなく、インターネットで見つけた「チャレンジカフェ」というものに注目するようになりました。
 他市町村の事業で見つけた「チャレンジカフェ」の手段。令和元年7月頃、自分と妻の出身地である八尾市においてそんな事業がないのか探してみると「あきんど起業塾~実践編~」がヒットしました。そして妻に相談するよりも早く、自分の手は電話に伸びていました。今から思うと、例えチャレンジカフェという機会がなかったとしても、自分は八尾で喫茶店を開くと決めていたのだと思います。そのため、あきんど起業塾に応募してからサポート対象者として選定されるまでの期間は、同時並行で開業準備を進めていました。(サポート対象者決定前の令和元年12月には13年間勤めた会社を退職し、物件も探していました。その頃注目していた空き物件があったのですが、現在そこにはコーヒーショップがオープンしており、もしかしたら自分が出店していたかもしれない、と思うと少し面白く感じています。)

● 受講して良かったこと
 あきんど起業塾~実践編(チャレンジ型)~では、みせるばやお内チャレンジカフェに出店し、中小企業診断士などの専門家のサポートを受けながら出店経験を積むことができます。その中で助成金の申請方法や資金調達についてアドバイスを頂けたことがとても有難かったです。
 また、みせるばやおで出店できたことにより、会員様との繋がりができたことも大きかったです。特にコロナ禍では新規顧客の獲得が難しい状況だったので、普段から応援して下さる常連の方に多く来ていただけたことは有難かったです。
 八尾市内の創業支援事業者との繋がりもできました。令和2年12月に八尾市の紹介で、日本政策金融公庫さんと大阪シティ信用金庫さんが主催している「起業応援セミナー」に参加させていただいたのですが、そこから両金融機関との繋がりができ、融資の相談を進めることができました。また、その際に八尾商工会議所とも繋がり、八尾市内の情報をまとめた「商圏分析レポート」をご紹介いただき、後の市内出店時の参考にすることができました。

● さらに改善してほしいこと
 強いて改善点を上げるとすると、サポート対象者として決定するまでの期間が少し長く感じていました。(ただ、例え落選したとしても自分は八尾市内で開業する予定だったのでそこまで問題には感じませんでした。)


● 開業前にやっておけばよかったと思うこと
 退職してから起業するまで、ある程度の期間が空いたため、失業保険を申請しておけばよかったと後悔しています。
 逆に、やっておいてよかったと思うことですが、どんなときも資金は必要になるため、お金を貯めておいてよかったと感じています。また、補助金や交付金については手続きが面倒だと敬遠される方が多いですが、制度自体が有難いものですし、一度申請すると次回申請時に活用できる部分もあるため、是非一度活用い
ただくことをおすすめします。

● これから開業される方へのメッセージ
 みせるばやおでチャレンジカフェを出店することで多くの繋がりを得ることができましたが、出店すれば簡単に繋がれるものではないということにはご注意いただきたいです。どんな時でも自分で取り組む姿勢が非常に大切だと感じています。(そういった意味では、自分は元の会社で受けた教育にも支えられたのかもしれません。)頑張ってください!


※ KISSA ZEROICHIの開業から現在までの状況については(後編)に掲載しています!


「八尾あきんど起業塾」についてはこちら

KISSA ZEROICHI  ホームページはこちらから

 

写真1
武内 春樹さん

写真2
店舗外観・内観

写真3
店内写真(ミル・焙煎機)

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