活用された方の声
VOICE


創業65年を超えて蓄積された金属加工技術で “オンリーワン”をめざす
株式会社青戸金属
青戸友和さん
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創業65年を超え、蓄積された技術をもつ金属加工のプロ集団、青戸金属様がどのように補助金を活用されたのか、詳しくお聞きしました。

 

―貴社の業務内容、活動について簡単に教えていただけますか―

ヘラ絞り※・レーザー加工、各種照明器具・機械部品の製造などを行っています。試作品から量産品まで多様なニーズに対応できることが当社の強みだと思っています。当社の経営理念である「ベストワンよりオンリーワン」をめざして、新技術を取り入れながら、様々なご提案をさせて頂けるように努力しています。ヘラ絞りでは、手動で加工する手絞り加工など、職人の熟練された技術が必要なものがあり、当社の職人は、試行錯誤を繰り返して上手くいったときの達成感や目に見える成果にやりがいを感じながら、日々ものづくりに携わっています。

 

※ヘラ絞りとは、平面状あるいは円筒状の金属板を回転させながら、ヘラと呼ばれる棒を押し当てて少しずつ変形させる加工のこと。押し当てる際は、腕の力より肩や腰の力を使います。

ーヘラ絞り作業の様子ー

―今回の補助金を知り、活用されるきっかけを教えて頂けますか?―

知人からこの補助金のことを聞いたのがきっかけです。新事業展開を考えていたところにタイミングよくこの補助金のことを知り、活用しようと思いました。補助金があったことで、新事業展開の後押しになりました。

機械導入により大幅な省力化を実現

―補助金を活用して行われた事業について教えて頂けますか?―

補助金を活用して、金属をロール状に巻くための機械である油圧式ロールベンダーの導入を行いました。導入前は手作業で1回20秒程の作業を3回繰り返して金属を加工していましたが、導入後は15秒ほどの作業を1回行うだけで加工することが可能になりました。さらに、手動式から電動式に変わったため、手作業ではできない薄さで巻くことができるようになり、細いロール状の加工が可能となりました。機械の導入により、作業の効率化と技術の発展を両立させることができました。

 

ー実際に導入した機械がこちらー

新しい需要に対応

―導入した機械で加工した製品はどういった用途に使用されているのでしょうか?―

新型コロナウイルスの流行などの影響もあり、1人焼肉の店舗からの需要があり、1人分の客席に設置する排煙フードの部材として使用されています。1人分の客席のため、幅を取らない細い排煙フードが必要とされていました。

 

―導入した機械で作った商品がこちら―

左側が今回加工した部品。右側の排煙フードに、加工した部品が内側に組み合わされて製品となる。

 

 

 

―今後の展望をお聞かせください―

機械による自動化の技術を取り入れることにより、より安全で精密な作業を行えるようにしていきたいと考えています。また、これまで培ってきた技術を後世により良く残していくことも目標のひとつです。最近は、手洗いボウルやキャンプ用品の部品の需要があったり、様々な提案ができる当社の強みを色んな分野で活かしていきたいですね。

新事業が可視化されることが大きなメリット

―補助金を活用してよかった点を教えてください―

新事業展開に関する資金的な負担が軽減されることにより、挑戦してみようと思えたことです。また、補助金を活用して機械を導入できたことで、より多くの需要に応えられるようになり、物価高騰による影響もなんとか乗り越えられたことですね。あと、これは想定していなかったのですが、補助金の申請書を書いていると、ぼんやりとしていた新規事業が、どんどん自分の頭の中が整理されることで、はっきりと見えるようになったことです。

 

―補助金を検討されている方に一言アドバイスをお願いします―

ぼんやりと頭に浮かんでいる事業が、補助金を活用すればはっきりと見えるようになります。文章を書くことが苦手でも、市やサポートセンターに相談すればアドバイスいただけますよ。

 

Profile

株式会社青戸金属
青戸友和さん
昭和30年創業。ヘラ絞り加工を中心とした金属加工により事業展開。
近年は、八尾市が実施する自社製品・ブランド開発を支援する「YAOKONTON(やおこんとん)」に参画するなど、新しい分野へのチャレンジを続けている。

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