第1期 (株)トーヨー

取組紹介

STADIで生まれました

 

「72時間の命を守るテーブル」

ちょうど災害が多発していた時期のこと。家屋が倒壊した際に逃げこめる隙間があったら助かっていた命があった、そんな報道が発案のきっかけでした。本商品は、災害時の「72時間の壁」を突破することを目指し、救助の手が差し伸べられるまでの数日間を自助するためのスペースと備蓄品を収納するポケットを備えたシェルターテーブルです。災害大国である日本では今後、どこで何が起こってもおかしくはありません。万が一に命を守る備えと心づもりとして、一般家庭や人が集まる様々な施設でご使用いただきたい商品です。

STADIでの事業の流れ

企画

企画

本業を生かした新しい分野の商品開発

本業のスチール棚製造ノウハウを生かし、当初は防災備蓄品収納棚の製造を企画するが、調べると大手を含む競合が多く、これからの参入は厳しいと判断。「防災」から「命を守る」にテーマをシフトさせ、検討を重ねていく。実際に商品が使用されるシーンをピンポイントに絞っていった結果、いざという時に駆けこめる「シェルターテーブル」という商品コンセプトが誕生。水や食品などの備蓄品を収納できるポケットも付加した。

本業の什器
本業の什器

開発

開発

衝撃に耐える構造を検討し、試作開発を進行

早速、強い衝撃に耐える構造を考え、弁理士に相談したところ、他社の特許を侵害してしまう可能性があることが判明し、発想を方向転換することに。耐久性を高めると今度は構造が複雑になり過ぎてしまい、配送や開梱、設置時の難易度も上ると共に、ユーザビリティが落ちてしまう。頑丈であると同時に、テーブルに求められる構造、機能を満たし、軽量化を目指して検討を繰り返した。

構造検討
構造検討

製造

デザイン性と生産性とのギャップを埋める

シンプルかつタフな構造を持つ形状に加えて、家庭のリビングなどにも馴染むデザインを求めて、熟考を繰り返す。デザイナーの提案で、全てスチールではなく部分的に異素材を用いるなど、自分たちでは思いつかなかった発想も取り入れ、具現化を目指す。まずはミニチュア版を作り、耐荷重など慎重に調査・検討を行った上で製造へと導きたい。

まずはミニチュア版から製作
まずはミニチュア版から製作

販売

販売

販路は、既存商品の販売で培ったノウハウを活かす

販路については、すでに既存商品(スチール家具)を直販した実績を最大限に活用。これまでは主に事務所向けではあったものの、受注から配送・代金回収まで、ネットで商品を販売するノウハウがあることは大きな強みであり、「メーカー直送」は顧客メリットも高い。ただし今回は大型家具であるため、配送費用など、課題は残る。

面接風景
面接風景

STADIに取り組んでみて

これからチャレンジする企業へ

株式会社トーヨー 代表取締役 成田 基彦 氏

株式会社トーヨー 代表取締役 成田 基彦 氏

これまでは得意先からの受注販売が中心で既存商品のリモデルが主体でした。今回は自分たち主体で能動的に新商品開発にチャレンジしたことで、「トーヨーにはこんな技術、アイデアもある」というアピールになると実感。デザイナーの枠にとらわれない柔軟な発想は、本業にも参考にしていきたい。

プロデューサーからのコメント

羽場一郎 氏

羽場一郎 氏

当初防災用品を収納する自社製品のラックと防災用品をも供給できるような製品を開発し販売していきたいという意向をお持ちでした。棚は良いとしても防災用品まで供給するとなると、それは商社の仕事であり本来のメーカー業の強みを活かせるものではないということで自社の強みを発揮できるコンセプトの構想を作ろうと方針転換をしていただきました。「防災」にこだわりトーヨーの自社製品としても勝ち目のある新たな発想の“72時間の命を守る”というコンセプトのオリジナリティを戦略とする今までにはないテーブルの開発を提案し試作を進めていくこととなりました。その製品開発がきっかけとなりwebマーケティングで新しい顧客開発が進められていくことを期待しています。


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