第1期 (株)デジック

取組紹介

STADIで生まれました

 

「新たな顧客や販路を引き寄せる 用途展開図」

私たち技術者は経験値に当てはめて検討するもの。自身の知見にない試みはで、できるかどうか分からないことは提案しづらいものでした。的はずれな提案をするのは恥ずかしい、そんな気持ちもありました。そんな私たちにプロデューサーから「もっとお客様とコミュニケーションを取りましょう」と言われました。今回作成した用途展開図にはお客様から逆提案いただいた用途も含めています。互いに、分からない事については教えを乞う、間違っていてもいいから提案する。用途展開図を媒介にして、お客様とそのような関係を築いていきたいです。

STADIでの事業の流れ

企画

企画

「見える化」することでパートナー企業を見つける

同社が扱うグラファイト素材はさまざまな可能性を秘めつつも、未知数であるがゆえに具体的な用途、使用シーンについて提案しづらいのが課題であった。たとえば、同社固有のグラファイトをローラー内径に圧着させる技術を利用すれば、摺動が良くなるうえにメンテナンスフリーとなる。展示会で訴求すれば「面白いね」と好感触で、軸受部品において新たな事業展開が期待できるが、引き合いに至る具体案がなかった。そこでプロデューサーは用途の「見える化」として展開図の作成を提案する。

面談風景
面談風景

開発

開発

用途展開図を作り、具体的な可能性をまとめる

「用途展開図があれば、お客さまからの逆提案も見込める」というのがプロデューサー・飯田吉秋氏の見解。飯田氏のメソッドに従い、用途展開図の作成がスタートした。グラファイト素材が持つさまざまな性質を取り上げ、その性質はどのような場面で使うことができるか、グループワークでどんどんアイデアを出していく。出てきたアイデアはジャンルに分けてさらに細かく、より具体的に分類。将来的には、ロボットの駆動部、深海調査や航空産業の部品、介護、住宅など、幅広い分野で使用できる可能性が目に見えて明らかとなった。

アイデア出しワークショップ
アイデア出しワークショップ

販売

販売

グラファイトの良さを伝える各種ツールを作成

用途展開図以外に、「滑りが良い」グラファイト素材の特性が一目でわかるツールを作成し、展示会で活用。複数回の展示会を通して、用途展開図も写真を付け足すなど、ブラッシュアップを重ねている。HPからの検索もあり、最近は、「高温環境について相談に乗ってほしい」という問い合わせが増え、一緒に問題解決させていただくことも増えてきた。そうなると、価格ではなく、付加価値で勝負ができる。今後ホームページやカタログをさらに刷新し、従来とは異なる顧客層にもアプローチをかけていく予定。主事業と並行しての新規事業開拓の試みはマンパワー不足もあってまだまだ「十分」とは言えないものの、展示会やホームページなどお客様との接点を増やし、できるだけフットワーク軽く柔軟に対応・提案していくことで受注へと繋げていく考えだ。

展示会で活用ジャンルをアピール
展示会で活用ジャンルをアピール

STADIに取り組んでみて

これからチャレンジする企業へ

株式会社デジック 製造部工場長 河合 絢氏

株式会社デジック 製造部工場長 河合 絢氏

これまでは自分たちの経験値をもとに「できる・できない」と判断してきましたが、未踏の産業や分野にこそ新たな商機があると実感。お客様の元にある「ニーズ」を私たちに開示いただくために、今回の用途展開図が大きな役割を果たしてくれると感じています。

プロデューサーからのコメント

飯田 吉秋氏

飯田 吉秋氏

素材の持つ特徴や特性を分析しわかりやすく伝えるツールから「グラファイト」に興味や関心をもっていただくことを第一歩としてすすめました。Give & Given(与えて与えられる)の考え方でB to Bの顧客企業との相互利益構築が可能となるシステムづくりを目指しました。
今後は、問題解決型企業として多くの企業とコラボレーションをすすめながら幅広い分野への素材や技術の提供をすすめると同時に、展示会などで特徴を明確にアピールできるノベルティの開発をすすめてほしいです。


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