STADIで生まれました
「工具不要で組立簡単！ ＢＢＱテーブル＆コンロ」
行楽シーズンに家族や友人、会社の仲間と楽しまれるBBQ。屋外での調理や食事は楽しい反面、準備や後片付けは「大変」だと感じる人は多いものです。そこにニーズを見出した私たちは、ビスを使わないテーブル＆コンロの開発に着手しました。ステンレス製の高耐久性に加えて、省スペース収納により、万一の被災時にも普段から使い慣れたテーブル・コンロが役に立つーそんな〝理想のグッズ〟を実現すべく、改良を重ねています。
STADIでの事業の流れ
企画
企画
社員からアイデアを集めると共に、企画出しの能力を育む
必ずしも商品化がゴールではなく、今回の取り組みを通じて、社員に商品を生み出すプロセスやノウハウを学ばせたい。そんな同社社長の思いのもと、工場長を中心に営業・開発・事務など各部署から選ばれた4人による開発チームが結成され、チーム主導でプロジェクトが動き出す。まずは自社の技術がどういった業界で活用できるのか、アイデアを出し合うことからスタート。プロデューサーの助言を得て、用途展開図を作成し「見える化」した。それを社内の食堂に掲示し、チーム内だけでなく、誰でも書き込んでもらえるようにして広くアイデアを集めた。
開発
開発
自社の技術とラインを活用しアイデアを1つ1つ試作
「工具を使わずに組み立てられる箱」「ミラーステンレスを活用したスマホ万華鏡」など、いずれも自社の金物技術と製造ラインを使って出てきたアイデアの試作を行った。展示会にも出品し、来場者から意見を収集した。「工具を使わずに組み立てられる箱」については、避難所生活時に私物入れとなることから「防災用品として使えないか」と考え、行政の担当者にもヒアリングをするなどニーズ調査を実施。その結果、防災からアウトドアへ視点を広げ、自分たちが「あったらいいな」と思う商品を模索したところ、先述の箱のアイデアを応用したBBQテーブル＆コンロに思い至る。
製造
製造
安全で簡便なBBQテーブル＆コンロの実現に、あと一歩
ビスなしで簡単に組み立てることができ、使用後はコンパクトに折りたためて車に常備しておくことも可能なテーブル＆コンロの商品化に向けての調査と試作を繰り返す。一口にBBQテーブル＆コンロといってもサイズも様々で、仕様を決める設計段階から苦労した。「設置・撤去の簡便さ」にこだわり、卓袱台のような折れ脚やパネル式天板など、チームで知恵を出しあっている。曲げやパンチングなどの加工技術やこれまで培ったノウハウをもとに開発を実施。しかし、現地でワンタッチで組み立てるとなると課題は山積。2台の試作機ともに悪くはないが、製造販売へ行くにはまだまだ改良の余地ありと判断。
STADIに取り組んでみて
これからチャレンジする企業へ
平金物株式会社 代表取締役 平 光章氏
プロデューサーからのコメント
飯田 吉秋氏
「会社の未来を社員の創意でつくる！」
平社長からこの事業への想いをうかがい、全社員から集めたアイデアからオリジナル商品の事業化プロセスを実践しました。
社会に何を訴えたいのか、アイデアの具現化、組織化、日程管理、事業収益など
プロフィット・デザインにつながる商品開発手法の習得を目指しました。
今後は、課題をひとつひとつ超えた上で、ユーザー、販売や流通の関係者に意見を聞き、正しい情報を得たうえで、「商品化」を進めてほしいです。
アイデアを商品化すること、自社商品を生み出すことの大変さを改めて痛感しました。「組立簡単なBBQテーブル＆コンロ」は改良の余地ありで、まだまだ商品化には及びませんが、プロデューサーと関わり、開発過程を学べたのは非常に良い経験でした。今回のノウハウをしっかり社内で蓄積・共有し、他部署で進めているメーカーとの共同開発する事業に生かしています。