第1期 さくら精機(株)

取組紹介

STADIで生まれました

 

枠のないホワイトボード「safro」

事務機器や教育特殊機器、製本関連機械を開発してきたさくら精機が、プロデューサー・村田智明氏とタッグを組み商品化したのが、フレームのないホワイトボード「safro Frameless Writing Board」。社長自ら結成した若手を中心とするプロジェクトチーム内で話し合い、生まれたコンセプトは「どこに置いても、カッコイイ」。ホワイトボードに求められる機能はそのままに、新たな価値や可能性を想像した商品です。

STADIでの事業の流れ

企画

企画

若手プロジェクトチームを結成し、企画会議に着手

社長を中心に、各部署から選抜された若手メンバーで組成されたプロジェクトチームを発足。当初、別の商品を検討していたが、内製率が低く、原価が高くなってしまうことから製造を断念。新たに検討したところ、フリーアドレス制や立ったままの会議が増えるなど、オフィス環境が大きく変わる中、ホワイトボードは長年同じデザインであることに着目。
「デザインにこだわったオフィスに従来型のホワイトボードは置きたくない」というニーズに対し、様々な空間に調和するような、インテリア性の高い「枠のないホワイトボード」の開発を決定。

面談風景
面談風景

開発

開発

自社のコア技術・強みを活用した商品開発

「枠のないホワイトボード」の類似品の開発は実は過去にも検討したことがあったが、当時は技術的に難しいと断念。改めて、調査してみると、適した材料が発売されていることが判明。同社のコア技術や「粉体塗装」の社内設備を活用すれば、稼働率も内製率も高められるため、コスト面でも強みを発揮できると判断する。枠を省いただけでなく、粉受けもオプション装備に。通常は粉受けに置くことが多いペンやイレイサーはボード側面に差し込む設計を考案。とことんシンプルでスタイリッシュなデザインにこだわった。

収納イレイサーを検討
収納イレイサーを検討
側面デザインの検討
側面デザインの検討

製造

利用シーンに合わせて商品のレンジを広げる

当初は白のみの開発だったが、プロデューサーのアドバイスを受け、黒・深緑・レンガ色とカラー展開にも取り組む。多色展開により、オフィスや教育現場だけでなく飲食店や商業施設、住宅のリビングなど、幅広いシーンでの提案が可能となった。同時に、会議スタイルの変化に伴って求められる「移動しやすい脚付きホワイトボード」も考案。もちろんインテリア性を追求するだけではなく、ホワイトボード本来の機能である「きちんと書けて、消せる」ことも重視。何度も試作を行い、検証を繰り返すことによって、デザイン、性能、品質いずれにおいても満足のいく仕上がりとなった。

試作・検証
試作・検証

販売

販売

コスト削減のため直販のみを実施

流通コストを削減するため、原則としてネットからの注文販売を中心に売り出すことに決定。2017年末には、プロデューサーの村田氏がデザイン開発やブランディングを行うブランド「METAPHYS」オンラインストアでの販売もスタートしたほか、八尾市のふるさと納税返礼品としても人気は上々。DIY用品の通信販売を行う会社からの引き合いもあり、販路は順調に拡大してゆく見通しだ。

オンラインストア
オンラインストア

STADIに取り組んでみて

これからチャレンジする企業へ

さくら精機株式会社 代表取締役 村本 一平 氏

さくら精機株式会社 代表取締役 村本 一平 氏

これまでも売り先の決まった商品については企画〜製品化まで経験がありましたが、今回、オリジナル商品の販売に到るまでのプロセスをいちから学べたのは収穫でした。部品調達や宣材撮影、プレスリリースでは苦労もありましたが、全てが良い学びに。今後は自社通販サイトも立ち上げ、メーカー直販にも力を入れていきます。

プロデューサーからのコメント

村田 智明氏

村田 智明氏

・企業のプロデュースのポイント
ホワイトボードの製造を長年行ってきたコアコンピタンスを活かし、自社内でできるだけ完結して内製比率を高め、
また特許性のあるアイデアを付加することで、競争力のある状況を作り上げることだと考えました。

・今後めざしてほしいこと
商品の撮影、WEBなどの情報媒体へのアップに関しては、内作をせずにプロの目を活用して、一流の顔づくりを
心がけて欲しいです。そこがブランディングの最も肝心なところで、さくら精機に変革を生むチャンスだと思います。


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