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2024-04-24八尾あきんど起業塾・受講生の声 vol.21

八尾あきんど起業塾2023 ~実践編(一般型)~ 受講生
黒木 恵 さん  令和5年7月 「Ilubun」を開業
 
●開業のきっかけ
 元々、学生時代からずっとダンスを続けており、高校卒業後は個人事業主のダンス講師として活動していましたが、子どもができたことを機に、ダンスの仕事は週1~2の不定期開催へ切り替えました。子育てや自身のダイエットがきっかけで、グルテンフリー(小麦を使わない)や、ビーガン・プラントベース(乳製品を含む動物性食品を使わない)食品に興味を持ちました。もともと、体調を崩した時は薬をなるべく使わずに治したい考えがあったため、食品による健康管理について取り組みたいと考えていました。
 まずは自身や子どもで試してみたところ、食事による体調やメンタルの改善を強く感じました。コロナ禍に入る前、当時はまだグルテンフリーという言葉も今ほど広がっていない中で、自身が改善したこの「食事による健康管理」について、もっと広まってほしい、そして共に活動できるような仲間が欲しいと感じるようになりました。
最初はビーガン食材であるナッツなどの量り売りをしたいと考えていました。しかし、平日ずっと営業するのではなく、スモールスタートとして週1くらいから始めたかったため、ロスが出てしまう量り売りではなく、ロスが出にくいマフィンで始めようと考えました。
 異業種であるダンスの仕事との相乗効果もありました。ダンスのコミュニティで、グルテンフリーやビーガン・プラントベースを広めることができましたし、実は初出店も、ダンスイベント飲食ブースでのマフィン販売でした。そのタイミングを契機に、具体的に商品を製造するようになり、開業届を出しました。イベント後に出店場所として選んだのは、昼の時間だけ使って営業する、いわゆる間借り販売でした。
 毎週月曜日に、マフィンの間借り販売を続けて1年半ほどが経過した頃、共にグルテンフリーやビーガン・プラントベースの良さを広げたい想いを持った仲間もできましたが、そんな方々とお話しして感じたのは、販売する場所を探している方(場所を借りたい方)が意外と多いということでした。それなら、自分が元々やりたかった量り売りの店を出店し、週に数日は仲間が店番兼間借り販売をするような形式を取れればいいのではないかと考えました。
 
●八尾あきんど起業塾を受講した理由
 八尾あきんど起業塾(実践編・一般型)については八尾市の主催するイベント「やお創業ゆるっとカフェ」に参加した際、市の職員さんからご案内いただき知りました。また、実際に受講された方のお店にも伺ってお話を聞きました。そして、出店に際して仕入・売上管理や、店舗における集客やブランディング等に関して学べる機会が欲しいという想いがあったことから、本事業へ申込みました。

●受講して良かったこと
 私が受講開始したタイミングは、まさに店舗をオープンする直前だったことから、開店前のサポートに加え、開店後も半年以上サポートいただけたため、非常に良いタイミングで受講できたと感じています。開店前のサポートに関しては、例えば、店舗の内装に関するアドバイスをいただいたのですが、このタイミングでアドバイスいただけたおかげで、店舗の内装がよりよくなったと感じています。
 開店後に関しても、お客さんが店舗内へ入ってくる仕掛け作りや、お客さんに購入いただくための商品レイアウト、カフェスペースの活用や、原価計算のための資料作成サポートなど、「こんなことまでしてもらえるのか」といった印象でした。気になったことを質問すると、それ以上の情報を加えて返していただける、本当に「2聞いて10返ってくる」ようなイメージでした。
 自身がざっくりと考えていたことも、しっかり細かいところまで考えるきっかけをいただき、そんな「細かいことの積み重ね」が大切なんだと気づけたように感じています。月に一回の個別面談の際、無理のない範囲で宿題をいただき、着実に、良いペースで、ステップアップできたように感じています。受講を検討されている方に一言伝えるなら「やらない理由はないのではないか」ということでしょうか。
 
●さらに改善してほしいこと
 ビジネスチャットツールなどを活用して連絡や情報共有いただいたのですが、最初は少し難しく感じました。また、強いて言うならば、専門家の方へご質問する際には「こんなこと聞いていいのかな」と少し気が引けた部分がありましたが、事務局スタッフの方がうまく間に入っていただけたため、この点は有難かったです。
 
●開業から現在までの状況
 お店を持ったことで、まさに「自分の城ができた」という嬉しさがありました。今までの間借り出店とは違い、内装なども自分で変更できるため、お客さんが来る理由が、より明確にわかるようになったと感じています。また、火曜・木曜に間借り出店いただいており、スポットの間借りも利用いただくなど、少しずつ広がっていることを感じています。
 自身の都合で、店舗の営業時間が10時~14時になっているため、その時間帯に来れないお客さんにも自店舗の情報を広げたいと考え、委託販売を始めました。他にも、店舗をもっと知ってもらえるような取り組みができないかと、現在模索しています。
 いいものをたくさんの方に食べてもらい、その結果として売上が伸びればと考えています。
 
●開業前にやっておけばよかったと思うこと
 もっと人を頼ればよかったと感じています。例えばお店の内装をするときも、イベントのように人を集め、楽しんで進める方がいると知り、とても素敵な方法だと感じました。
 他に、やっておいてよかったことですが、開店前からインスタグラムで情報発信したことで、お客さんへの認知が広がったと感じています。また、不動産を探し始めた早いタイミングで商工会議所に補助金のことを聞きに行けたため、結果として補助金活用が間に合ったと感じています。
 
●これから開業される方へのメッセージ
 自身が心掛けていることとしては、私が健康管理や環境保全、動物愛護に賛同しているものの、それらの価値観を押し売りしないように心がけています。自分自身、押し売りはするのもされるのは苦手です。「ささるときにしかささらない」と考えていますし、ビーガンの方だけに食べてほしいわけではなく、皆で健康になればいいと考えています。
  また、始まってしまえば動いていくことはわかっていたので、まずはどう思われてもいいから、スモールスタートでやってみる、ことが大事だと思います。自分自身、そんな方の後押しができれば嬉しいです。
 
「八尾あきんど起業塾」についてはこちら
 
Ilubunのinstagramはこちら

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黒木 恵 さん

写真2
量り売りやギフト

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カフェスペース

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