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2021-12-09八尾あきんど起業塾・受講生の声 vol.9

八尾あきんど起業塾・受講生の声 vol.9 
八尾あきんど起業塾2020 ~出発編~ 受講生  
稲垣 裕子さん  平成27年1月 「株式会社ヘンリー」を設立
         令和4年 レンタルサロン「17(セブンティーン)」を開業予定

● 開業のきっかけ
 相続をきっかけに、共同住宅の賃貸物件を1棟管理することになりました。その際に今後の相続のことも考え、不動産賃貸業の法人を設立することにしました。相続当時、当該物件は入居者を募集しておらず、全16部屋のうち、11部屋が空いており、部屋内部もかなり傷んでいる状況でした。
 もともと自身が短期大学でインテリアデザインを学んでいたことから、部屋の内装等には興味を持っていました。そこで、改めて入居者を募集するにあたり、壁紙・床材・設備等について改装を重ね、用途に応じた間取り等を考えました(エレベーターのない4階建ての共同住宅のため、1・2階は高齢者も使える畳の部屋を中心に。3・4階は若者をターゲットにLDKを大きく取るなど)。改装には大きな金額が必要になったため、日本政策金融公庫から融資も受けました。改装を完了し、入居者募集した結果、一年以内に全室入居いただくことができました。その後も約7年間、退去される方がいてもすぐ次の入居者が決まるような状態が続き、融資も順調に返済していくことができました。
 しかしコロナ禍に入った令和2年、コロナの影響から、ある入居者が実家へ戻ることになり、その部屋が空室となりました。そしてコロナ禍で先が見通しにくい状況が影響したのか、その部屋はその後2か月経っても埋まりませんでした。1~2か月も空室が続くことが今までなかったため「何か策を考えないといけない」と考えるようになりました。

● 八尾あきんど起業塾を受講した理由
 平成30年に知人の紹介で「みせるばやお」で働く機会をいただきました。八尾の事業者が集まる場所であり、会員には意欲的な事業者がたくさんいらっしゃったため、刺激をうける機会が多かったように思います。そんな環境にいたこともあり「この空室を生かして、自分自身でなにかやりたい」と思うようになりました。
 また、自分の周りには、ネイルや耳つぼを学んで技術は十分あるのに、資金面のハードルから出店場所が見つからず、起業を断念する方が多くいました(私自身も料理を学んでおり、その技術を発揮できる場が欲しいと日頃から感じていました)。特に子育てを終えた女性の方等にとって、自宅ではなく「ちょっと優雅な空間でゆったりと」サロン等をしたいというニーズが多いことを感じていました。みせるばやおとは少し雰囲気が違う、駅近の使いやすい「サロン向けレンタルスペース」。これが自分にはできるのではないかと考えました。
 そんな構想を八尾市の方に相談したところ、「あきんど起業塾」の受講を勧めていただきました。

● 受講して良かったこと
 自身が「やりたい」と思ったこの事業について、背中を押していただけたことが一番嬉しかったです。講師の方との面談では、事業に係るアイディアを多く出していただき、自身の「やりたいこと」の幅を広げていただいたように感じています。また、事業に係る現在のトレンドなどについても教えていただき、学ぶ機会がとても多く感じました。

● さらに改善してほしいこと
 私の受講した年度はコロナ禍のため、講義が全てオンラインでした。そのため、期待していた「受講生同士の横の繋がり」については、少し物足りなく感じました。卒業後も繋がっている同期はいますが、もう少しその機会があれば嬉しかったです。

● 開業から現在までの状況
 レンタルスペース事業は、あきんど起業塾を卒業した令和3年3月頃から徐々にスタートしました。まずは改装に着手したのですが、ここも「せっかくなら自分の手で」と思い、床材や壁紙を自身で施工しました。左官工事や電気工事は自身でできなかったのですが、施工される方のお手伝いを積極的にしました。さらに家具についても古いアンティーク家具を安く購入し、塗装を電動サンダーで少し剥がした後に、改めて複数回重ね塗りすることで質感を加えました。
 令和3年12月時点で、床・壁・天井の仕上げが完了し、トイレや建具も付け替え、残すはシャワールームとキッチン等になりました。利用される方にとって使いやすい「ちょっと優雅な空間」を「自分の手で」作っています。来春頃にオープンできればと考え、作業を進めています。
 利用者を現在募集しています。ゆったりと使っていただくため、基本的には一日単位での貸し出しを予定しています。場所は河内山本駅から徒歩約6分の立地のため、もし場所を探されている方がいらっしゃいましたら、是非ご相談いただければと思います。

● 開業前にやっておけばよかったと思うこと
 やっておいてよかったと思うことですが、共同住宅の管理をしっかりしていたからこそ、安心して新しい事業に挑めたように感じています。
 また、みせるばやおで繋がった縁も大きかったです。自分の手で改装していくにあたり、工務店を営む方に助けていただいたり、レンタルスペースを利用したいと言ってくれる個人事業主の方も見つけることができました。

● これから開業される方へのメッセージ
 まずは「やってみる」ことが大切だと感じています。また、他のことが順調だからこそチャレンジできることもあると感じています。
 自分の事業は、自分で事業をしたいけれど場所がないという方を応援する事業です。そのため、もし気に入っていただけるのであれば、是非この「ちょっと優雅なレンタルスペース」をご利用いただければ幸いです。


「八尾あきんど起業塾」についてはこちら

レンタルサロン「17(セブンティーン)」のインスタグラムはこちらから

写真1
稲垣 裕子 さん

写真2
レンタルスペースの様子

写真3
ご自身で施工された内装

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