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レポート

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2021-11-15環山楼塾 前半カリキュラムを終えて


 八尾市内に事業所をお持ちの経営者・経営幹部・後継者の方々を対象に、イノベーションを創出する力を身につける人材育成プログラムとなります。プログラムは、前半に課題解決プラン策定、後半にイノベーションプラン策定となります。後半プログラムであるイノベーションプランを考えるにあたり、まずは、自社の目の前の課題を解決する必要があります。そのため、前半のカリキュラムでは、業務改善にフォーカスしました。今年度の参加企業は、会社内でチームを編成し、8月から講師の藤原先生の伴走のもと、業務プロセスの見える化、業務手順書の作成に取り組みました。

 

◯そもそも環山楼塾の「環山楼」とは・・・・

 江戸時代中期に八尾寺内町の豪商であった石田利清が設けた私塾の名前で、寺内町や周辺の農村の庶民を対象に学問を教えたと言われています。高安山、金剛山、二上山の山々の景観に取り囲まれている様子から「環山楼」と名付けられました。

 

◯課題解決プラン発表会 当日の様子

 8社が集まり、各々の会社の課題解決プランを発表。冒頭、産業政策課長より、「環山楼塾は、学びや参加企業とのつながりだけでなく、環山楼塾が終了しても、OB研究会があり、八尾市内の事業者同志のつながりが続いていく」などの魅力について挨拶がございました。発表者の中には、会場舞台が立派なためか、緊張の面持ちで舞台に上がる姿もあったものの、力強さや柔らかさなど各企業により工夫された様々なプレゼンテーションが行われました。テーマは、職人技術のデータ化、新規事業のマニュアル化、クレーム対応など様々な内容でした。共通な悩みをお持ちの企業もあり、その場で、質問や解決提案など、たくさんの方に挙手いただきました。

 

◯発表会で生まれたパンチライン集
 パンチラインのラインとは、HIPHOPなどのラップのフレーズのことを指します。パンチの効いたフレーズ。つまり、インパクトのある「決めゼリフ」のことです。

 ・「背中で覚えろ、その前に背中を見せてみろ」

誰もが経験する教え「られる」側の悲痛の叫び。業務手順を教え「る」側が、これまで培ってきた感覚だけで業務を教えるのではなく、業務手順を今一度、見直し、言語化することの重要性を訴えてます。背中で覚えろは、もう古い。誰もが見てわかるように作業手順を可視化することは、教える側の責務であるということ。

 

・「従業員の会話が、ドラマの話から仕事の話に変わった」

 テレビのゴシップネタや最近のドラマの話を従業員同士、いつも楽しそうに話をしている姿が微笑ましかった。そんな折に、環山楼塾が開講した。初めは、乗り気でなかった従業員たちも、気がつくと、作業手順の細かい注意点などを楽しそうに話していた。この作業手順書は、コミニュケーションツールなんだと。

 

・「実務を把握している自負があった。はず、、、」

 従業員に負担はかけたくない。だから、私1人で参加する予定だった。「この作業は、なんのためにやるのですか?」1回目のヒアリングで、答えに詰まる。慌てて、従業員を呼んできた。すると、自分が知ってるいことは、氷山の一角で、知らないことが山ほどあった。作業手順をつくるにあたって、実際にオペレーションする従業員を巻き込んで作成することの大切さを学んだ。

 

 前半プログラムを通して、作業の可視化、参加者同士の活発な意見交換、社内コミュニケーションのきっかけなどなど、様々な結果が生まれたのではないでしょうか。これから2月19日(土)の発表会に向けて、みなさん、新規事業の開発に向けた後半戦が始まります。

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